ピクセラ、マイクロソフト製OS「Windows® Embedded CE 6.0」を搭載した 「マルチファンクションテレビ」を開発

2007年10月1日

株式会社ピクセラ（代表取締役 藤岡 浩 以下、ピクセラ）は、マイクロソフト株式会社（代表執行役社長 ダレン ヒューストン氏 以下、マイクロソフト）製の家電組込み機器向けオペレーションシステム「Windows® Embedded CE 6.0」を搭載したマルチファンクションテレビを開発し、2007年10月2日から2007年10月6日まで開催される最先端IT・エレクトロニクス総合展「CEATEC JAPAN 2007」（於 : 幕張メッセ）のピクセラおよびマイクロソフトのブースにおいてコンセプトモデルを展示することをお知らせいたします。

新しいテレビスタイルの提案

ピクセラは長年、パソコン用テレビソリューション、AV関連製品を開発してまいりました。

その多くの技術資産を家電製品に応用展開することで、情報家電としての新しいテレビの開発を進めております。

この度、開発いたしましたマルチファンクションテレビは、地上デジタルテレビ放送に対応し、ハイビジョン放送を視聴できるほか、データ放送、EPG（電子番組表）、字幕表示など地上デジタルテレビの機能に加え、CD／DVD、Windows Media® オーディオ（WMA）などの再生、静止画データのスライドショーなど多彩なメディアを活用する機能を盛り込みました。

さらに、インターネットフルブラウザを搭載し、あらゆる情報を能動的に活用することができる、新しいテレビスタイルを提案する製品としてコンセプトモデルを開発しました。

マルチファンクションテレビの特長

OSに柔軟性、拡張性、ネットワーク接続性の高い「Windows® Embedded CE 6.0」を採用することで、パソコン用製品開発で培った当社の技術・ノウハウを最大限に有効活用し、より多彩な機能を実装。

また、メインプロセッサにNECエレクトロニクス株式会社（代表取締役社長 中島 俊雄氏）製の「EMMA」を採用することで、MPEG-2のデコードのほか、様々な機能の高速処理が可能となり、快適な操作感を実現いたしました。

ソフトウェアはこれまでのテレビのメニュー画面とは一線を画す専用ランチャー、各種プレーヤーを開発し、使いやすさ、快適さを追求した新しいスタイルのテレビです。

「Windows® Embedded CE 6.0」

「Windows® Embedded CE 6.0」は、マイクロソフト製の家電用組込み用OSで、従来の「Windows® Embedded CE」と比べ、ネットワーク接続性、パフォーマンスが大幅に向上され、さらにセキュリティも強化された最新バージョンです。

特に、パフォーマンスについては，従来は同時に実行できるプロセス数が最大32個だったのに対し、「Windows® Embedded CE 6.0」では最大3万2000個のプロセスを同時実行できるようになり、プロセスごとに割り当てられる仮想メモリーの最大容量も従来の32Mバイトが2Gバイトに拡大されています。

高いパフォーマンスを実現した「Windows® Embedded CE 6.0」は多様化するデジタル家電製品の可能性を広げ、より機能的な製品に最適なOSだと考えております。

「EMMA」について

「EMMA」は、ハイビジョンデジタル放送に対応したNECエレクトロニクス株式会社のデジタルAV機器向けシステムLSI製品です。

64ビットのアプリケーションプロセッサと32ビットのリアルタイム処理プロセッサのほか、デジタル放送の暗号／複合化を行うストリームプロセッサ、MPEG-2デコーダなどを搭載しています。

オープンなOSでの開発が可能なplatformOViA™に準拠しており、アプリケーション開発効率が大幅に向上し、今回Linuxだけでなく「Windows® Embedded CE 6.0」にも対応いたしました。

本製品の開発発表にあたり、関係各社様より次のコメントをいただいております。

マイクロソフト株式会社　モバイル&エンベデッドデバイス本部長　梅田成二 氏

株式会社ピクセラ様のマルチファンクションテレビの発表、おめでとうございます。

昨年11月に弊社が「Windows® Embedded CE 6.0」を発表して以降、NECエレクトロニクス株式会社様とともに進めさせていただいたデジタル家電向けの取り組みが、「Windows® Embedded CE 6.0」搭載の地上デジタルソリューションという画期的な成果として結実いたしました。

また、「Windows® Embedded CE 6.0」を採用してソフトウェアによる差別化を容易に実現していただいたことで、新しいコンバージェンスデバイスのリファレンスとして市場に新しい価値を提供することになると確信しております。

NECエレクトロニクス株式会社 第二SoC事業本部 SoCシステム事業部長 板垣克彦 氏

弊社のEMMAシリーズは、デジタルテレビをはじめ、DVDレコーダ、次世代DVD、セットトップボックスなど、世界中の幅広いデジタル家電分野でお使いいただいており、好評を博しております。

デジタル家電市場は、今後PCアプリケーションとの融合が、急速に進む事が予想されております。

このような市場の流れの中で、今回発表されたピクセラ様の新たなデジタルテレビのコンセプトモデルは、デジタル放送対応DVDレコーダで数多くの実績のある「EMMA」と、「Windows® Embedded CE 6.0」の組み合わせという画期的な試みであり、当社としても今後の新たなデジタル家電の可能性を広げるものとして大変期待しております。

本製品は、2008年の製品化を目指して開発を進めております。

さらに組込み用コアボード、ソフトウェアのOEM提供も含め、新たな市場を拡大する戦略的製品として製品化を目指します。

今後もピクセラは、家電とパソコンの垣根を取り払い、それぞれの優位点を組み合わせることで、新しい製品カテゴリの創造を目指し製品開発を進めてまいります。

本製品の詳細情報について

本製品については、2007年10月3日（水）午後12時～午後12時30分に「CEATEC JAPAN 2007」会場に設けられたプレスブリーフィングルームにて、詳細なプレゼンテーションを行う予定になっております。

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