PCカード型地上デジタルラジオ受信機(非蓄積型)のサンプル提供を開始いたしました
2004年3月15日
PCカード型地上デジタルラジオ受信機(非蓄積型)のサンプル提供を開始
~BMLコンテンツに対応、放送事業者向け開発機材として提供を開始
当社は、平成15年9月30日に地上波デジタルラジオ受信機の開発をおこなうことに ついて発表いたしましたが、この度PCカード型地上デジタルラジオ受信機(非蓄積型)を放送事業者向け評価機として、社団法人デジタルラジオ推進協会(以下「DRP」)、日本放送協会(NHK)及び株式会社エフエム東京を始めとするDRP加盟の放送事業者各社に順次提供を始めました。
今回リリースする地上デジタルラジオ用受信機(非蓄積型※1)は、PCカードタイプでチューナー、1/3セグメント対応地上デジタル音声放送用OFDM復調LSI※2及びCardBusインターフェースが一体となったハードウェアとWindows XPを搭載したパソコン上で動作するソフトウェア(地上デジタル音声放送対応BMLブラウザ※3、TSスプリッター、デバイスドライバ)がセットになったものです。
本評価機は全国のDRP加盟放送事業者向けに、受信テスト、BMLブラウザによるデータ放送の付加データのチェックなど、地上デジタルラジオ放送の評価環境として利用いただくための製品構成となっています。
製品化の背景
2003年10月10日に始まった地上デジタルラジオ実用化試験放送を受けて、DRP加盟放送事業者各社より一刻も早い受信機端末の開発の要望があり、当社では地上デジタル音声放送向け受信機の開発に取り組んでまいりましたが、市販用受信機の投入の前に、放送事業者様向け評価用機材として、サンプルを提供する運びとなりました。
評価機の概要
本評価機は非蓄積型の、Windows XPを搭載したパソコン上で使用するPCカードタイプの地上デジタルラジオ受信機と、Windows XPを搭載したパソコン上で動作に必要なデバイスドライバ、地上デジタル音声放送を受信するのに必要なTSスプリッター、各種コーデック、プレイヤー、また地上デジタルラジオの特長のひとつでもある文字・写真などの静止画・簡易動画を含むデータ放送を閲覧するためのBMLブラウザから構成されます。この構成により実際の試験放送がどのように表示されるか正しく閲覧することができ、地上デジタルラジオの実用化がより具体的になるものと思われます。
製品概要
製品名 | PC Card型デジタルラジオ受信機 |
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対応バス | PC Card規格準拠 CardBus Type II |
対応OS | Windows XP |
電源 | PC本体供給電源 |
消費電力 | 約1.5W |
外形寸法 | 約54mm×約115mm×約11mm(突起部含まず) |
重量 | 約38g |
地上デジタルラジオについて
2003年10月10日から、現在のアナログテレビVHF第7チャンネルの帯域を使って、東京では1セグメント放送が5つ、3セグメント放送がひとつ、合計6グループが、大阪では1セグメント放送8つのグループがそれぞれ実用化試験放送を開始しています。(1セグメントで約300kbpsの伝送容量)。
2011年にはアナログテレビがデジタル放送に移行すると同時に、アナログテレビが放送していた帯域を使ってデジタルラジオが本放送をスタートさせる予定です。それまでの8年間が実用化試験放送の期間となりますが、実際は限りなく本放送に近く、広告放送も行うことができます。
地上デジタルラジオは、放送する帯域を音声とデータに分割したり、複数の音声に分割したりと様々な使い方ができます。CDレベルの高音質な音声放送を静止画・簡易動画・テキスト等データ放送を同時に楽しめたり、例えば音楽ジャンル別の多チャンネル放送などを楽しむことができます。また、通信との融合による双方向サービスや蓄積型サービスなど多彩なマルチメディアサービスが可能です。※6さらに移動体での受信に強く、いつでもどこででもこのようなサービスが受けられますので、モバイルシーンで特に威力を発揮するユビキタスなメディアになることを期待されています。
※1放送の録音及び録画機能を装備していません。
※2地上デジタル放送用直交周波数分割多重復調LSI。
※3地上デジタル音声放送対応BMLとは、地上デジタル音声放送のデータ放送向けに策定されたページ記述言語です。データ放送コンテンツを再生するには地上デジタル音声放送対応BMLブラウザが必要です。
※6本製品は非蓄積型の製品です。
※文中に記載されている各種名称、会社名、商品名などは各社の商標もしくは登録商標です。
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